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斎藤美奈子著
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4582831427/503-1168760-6805514?v=glance&n=465392#cust-reviews

1999年7月から2002年10月まで40数冊のベストセラーを読み継いだ書評集にちょっと加筆した本。
読者論という面もある。
『誰が「本」を殺すのか』佐野眞一vs『出版現実論』藤脇邦夫のどちらも斬っている読者論だ。

「良書が売れない」vs「売れるものが良書」、というのは結局は「知識人」vs「大衆」という構図に陥りがちだが、現実は違うのではないか? そもそも「趣味は読書」という層自体が少数民族であるという立場から「読書人=多民族説」を唱えている。

もし日本が100人の村だったら、40人は全く本を読まず、20人は読んでも月に1冊以下(略)
純粋な趣味として本に一定のお金と時間を割く人はせいぜい100人の村に4〜5人、数にして500〜600万人がいいところかと思う。


ベストセラーを支えているのは少数民族である500〜600万人の中の「善良な読者」であるらしい。

もしも彼らがいなかったら、社会はそれこそ「本を読まない大衆」と「本しか読まない知識人」に二分化されてしまうだろう。 社会を、経済を活性化させるのは、いつも新興の中間層なのだ(と、ここは力強くいっておこう)。


大ベストセラーを支えるのは「善良な読者」、普通のベストセラーは「偏食型の読者」が、そして偏食にも様々な民族の違いがあって… という感じ。

本についてあれこれ書くのは「邪悪な読者」への第一歩かもな…

「知識人」vs「大衆」という古い構図はすでに無効であると、出版業界を巡る論争を斬っているのには同意だな。

ちなみに市民ジャーナリズムを巡る論争でも、マスコミ側からの発言には古い構図がそのまま残っているように感じたりするなぁ。

それにしても斎藤美奈子−書評wikiってのがあるのには驚いた。
http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%BA%D8%C6%A3%C8%FE%C6%E0%BB%D2




さて、この読者論をそのままネット論に結びつけるのは危険ではあるのだけれど…
「blogの女王」とか「アルファブロガー」というのはどれくらい読まれているのだろうか? 前者は「善良な読者」がメインだろうけれど、「アルファブロガー」は?

で、まぁ、GripBlogの戦略をこんな視点から考察していこうかなと思ってる。

ついでに書いておけばこのblogはプロフィールに有るとおり、「邪悪な読者」がメイン読者だと思ってます。
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