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君らの思想を、
ふやけた脳味噌で考えた思想を、
それは脂じみたベットの脂ぎった従僕そっくりだが、
ぼくはからかってやる、心臓の血みどろのぼろにぶつけて。
飽きるまで嘲りけってやる、鉄面皮に、辛辣に。

ぼくの精神には一筋の白髪もないし、
年寄りくさいやさしさもない!
世界を声の力で撃ちくだき、
ぼくは進む、美男子で、
二十二歳。
やさしい人たちよ!
きみらヴァイオリンに愛をのっける。
ティンパニに愛をのっけるのは乱暴者だ。
しかも、ぼくみたいに手前を裏返して、
くちびる一つになれないだろう、きみらは!




       「ズボンをはいた雲」の冒頭部分(小笠原豊樹訳)
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無題
投稿者:MOREAS HP 2006/06/16 02:17 EDIT
「手前」は「てめえ」とルビが振られてます。
辞書によると
・自分の勢力の及ぶ範囲。また、支配下にある物。
・一人称。ややへりくだっていう語。
          
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