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  厭な奴
       ジャン・モレアスに

月あかりひときわ不気味に痩せて見せる
髑髏の目つきして
僕の過去のすべてが――否、僕の悔恨のすべてがと言おう、――
窓外で僕を冷笑する。

芝居でだけ見るような、
ひどく衰えた老人の声で
僕の悔恨のすべてが――否、僕の過去のすべてがと言おう、――
ふざけた端唄を口ずさぶ。

青ぐろくなった縊死者のそれのような指で
この妙な男がギターをかなで
そして見とおしの利く未来の前に立って
珍しく弾みのある歌に合わせて踊り出す。

「老いた道化よ、面白くもない、
そんな歌はやめろ、そんな踊りはよせ」
すると例の気味わるい声で奴が答える
「これはお前が思うほど、おどけや冗談ではないぞ。

おお、心やさしい青二才よ、
これがお前の気に入ろうと入るまいと
一向にわしはかまわない
厭なら勝手に出てお行き!」
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