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今日全国紙社説にはがっかりした。
今回は50代での出産と言うことで、母体の「危険性」が主に批判されているけれど、ちょっとピントがずれてるような印象も。
産婦人科学会の、かつての提言のみに準拠して書くのも、しょうがないのだろうけれど、手抜きっぽい。
京都新聞 2006年09月06日
凍結精子出産 国民的議論始める時だ
http://www.kyoto-np.co.jp/ad_tokusyuu/ad_sanka/2006_news/060906a.html
体外受精は結婚年齢の高齢化などにより不妊治療として年々増加傾向にある。〇四年に誕生した体外受精児は過去最高の約一万八千人に上る。生殖補助医療はすでに身近なものになっている。
だが悩ましいのは、明確なルールがない中で、第三者提供の精子による人工授精や精子の売買、代理出産…と、さまざまな形態の親子関係が起こり得る状態にあることである。
こうした状態を無視できず判決は補足意見で「医療行為の名において既成事実が積み重ねられていく事態を放置できない」と厳しく批判。法制化を先送りしている国会、政府による解決を促した。
これ以上の先送りは怠慢といわれても致し方ないだろう。まずは厚労省などの審議会を再開し、死後生殖の是非について意見集約することだ。情報を公開し国民的な論議の中で、社会的合意が得られる新しい「親子関係」のルールを打ち出すべきだ。
忘れてならないのは、すでに生まれている子どもたちが社会的な不利益をこうむらず、尊重されることを保障することである。「出自を知る権利」も今後大きなテーマになろう。生殖医療の主役はあくまで子どもであることをいま一度胸に刻み、真剣な議論を重ねたい。
産経社説 「孫」代理出産 やはり法整備急ぐべきだ
http://www.sankei.co.jp/news/061017/edi000.htm
読売社説 「孫」代理出産]「現実的なルール作りを急ぎたい」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061016ig91.htm
朝日社説 代理出産 法整備は待ったなしだ
http://www.asahi.com/paper/editorial20061017.html#syasetu2
毎日社説:生殖技術 包括的な法整備の検討を
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061017k0000m070168000c.html
それにしても、朝日新聞は相変わらず…せめて「事実」を書いてほしいぞ。
朝日新聞社説
政府は専門委員会の提言に基づき、代理出産を罰則付きで禁止する法律を作ろうとした。しかし、国会議員の関心が低いこともあって成立の見通しが立たず、法案提出は見送られている。
京都新聞社説
厚生労働省や法務省の各審議会は死後生殖や親子法制の論議を重ねてきた。厚労省は二〇〇三年には凍結保存精子による死後生殖を禁止する方向性を打ち出したが、自民党内の反対で審議は中断したままである。法務省も足踏み状態だ。
【追記】
京都新聞社説 2006年10月17日掲載で言及。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/index.html
韓国では昨年、アジアで初めての生命倫理法が施行された。クローン人間づくりの禁止から遺伝情報の保護まで、幅広く法律の網をかぶせている。欧州でも早くから法整備が行われている。
わが国も問題を先送りせずに国内論議を詰めるべきだ。政府も生殖補助医療への支援に前向きな姿勢を示し始めたが、かつての「脳死臨調」のような議論の場が要るのではないか。最新の医療と法、国民の価値観などを幅広く検討し、法制度を整えるのが急務だ。
以前から問題点を指摘し続けただけのことはある、冷静で具体的な提言。
全国紙よりもずっとマシだ。 全国紙はパニック起こしているだけ、知識が10年くらい前で止まっているような印象だった。
読売新聞10月18日付・編集手帳
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061017ig17.htm
「梁塵秘抄」、太宰治の小説「桜桃」から母親の立場から書いている。
これはこれで、まぁ正直な気持ちなんだろうが…
男性が女性や母親の立場を代弁するような不自然さも感じるな。
全体的に「父親」の姿が見えないのが、この手の問題の特徴ではあるのだが
天声人語は芥川を引いてきた。
http://www.asahi.com/paper/column20061018.html
それにしても、平仮名とは奇をてらいすぎ。
原作では河童の胎児はもう少し賢い。 河童の社会についての説明もある。
パロディとしちゃぁ、下だな。
朝日新聞全体にいつも感じられる「勝手に弱者の声を捏造する」タイプのコラムで、かなり不愉快。
「産まれて来たくない」と言った場合どうなるか、なんてことは考えていなさそうなのにも呆れる。
母体保護法はかつて優生保護法と呼ばれていた。 「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とする(旧1条)。」という優生学的な色彩をも帯びた法律だったことについて、いろいろ議論もあったことを忘れているのだろうな。
青空文庫。「河童」の4章より。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/69_14933.html
その代わりに我々人間から見れば、実際また河童(かっぱ)のお産ぐらい、おかしいものはありません。現に僕はしばらくたってから、バッグの細君のお産をするところをバッグの小屋へ見物にゆきました。河童もお産をする時には我々人間と同じことです。やはり医者や産婆(さんば)などの助けを借りてお産をするのです。けれどもお産をするとなると、父親は電話でもかけるように母親の生殖器に口をつけ、「お前はこの世界へ生まれてくるかどうか、よく考えた上で返事をしろ。」と大きな声で尋ねるのです。バッグもやはり膝(ひざ)をつきながら、何度も繰り返してこう言いました。それからテエブルの上にあった消毒用の水薬(すいやく)でうがいをしました。すると細君の腹の中の子は多少気兼ねでもしているとみえ、こう小声に返事をしました。
「僕は生まれたくはありません。第一僕のお父(とう)さんの遺伝は精神病だけでもたいへんです。その上僕は河童的存在を悪いと信じていますから。」
バッグはこの返事を聞いた時、てれたように頭をかいていました。が、そこにい合わせた産婆はたちまち細君の生殖器へ太い硝子(ガラス)の管(かん)を突きこみ、何か液体を注射しました。すると細君はほっとしたように太い息をもらしました。同時にまた今まで大きかった腹は水素瓦斯(すいそガス)を抜いた風船のようにへたへたと縮んでしまいました。
ぢつは、与謝野晶子、ゲーテ「ファウスト」、ヘッセを引用した後、次は「マクベス」からマクベス夫人の台詞とか、オイディプス王あたりを考えてた。
意表をついて少女漫画とか、未見の映画・小説にしようかなぁ
ここはどこだろう。まっくらだ。ワタシがだれなのかもわからない。まわりには、ワタシのようなものはいないようだ。これから、どうなるのだろうか。
てがかりは、とおいかすかなきおくにしかない。いつかどこかで、ふたつのものがあわさってワタシというものがはじまったようなのだ。まだみてはいないが、このそとには、せかいというひろいところがあるらしい。そこには、オトコといういきものとオンナといういきものがいて、それがであってあたらしいいのちができる、ときいたきおくがある。
ワタシは、ひにひにおおきくなってきた。せまいこのばしょではきゅうくつだ。そろそろ、せかいのほうにうつるころなのだろうか。
「カッパ」といういきもののせかいでは、そとへのでぐちで、きかれるそうだ。アクタガワリュウノスケさんによると、チチオヤが、ハハオヤのおなかにむかっていう。「おまえは、このせかいへうまれてくるかどうか、よくかんがえたうえでへんじをしろ」。「いやだ」といえば、でなくてもいいらしい。
あれあれっ、そとへおしだされそうだ。すごいあつりょくだ。だれも、でたいかどうかきいてくれない。きかれても、なんといえばいいのかわからないが、きかれないのもちょっとさびしい。
ついに、そとへでた。ひかりがまぶしい。あたらしいせかいのはじまりだ。からだに、ちからがわいてくるようなきがした。ワタシをあのくらいところではぐくんでくれたオンナのひとが、ワタシのハハオヤのハハオヤだとは、まだしらなかった。
世論は新聞がつくるものではなく、政府が委員会をつくって検討するものでもない。裁判所が判断するものでもない。
すべての情報が簡潔に提示されれば、ゲームの理論によって、それぞれの個の心の中に生まれるものだと思う。
399 名前:文責・名無しさん New! 投稿日:2006/10/18(水) 01
鳥越は月曜のスパモニで、50代後半代理母出産ニュースでも「高齢を揶揄する
ような表現(50代後半!と強調するフリップ)は多分、この番組のスタッフが
若いからなんだろう。からかうような言い方はヤメロ、50代だってまだまだ
出産できるんだから」みたいなことを言っていた。
流石に横の吉永みち子が「こういうことはかなり不自然なので…」と言葉を
挟んでいたが。閉経後の女性に子供が産めるとか思ってるのか、鳥越は?
明らかにピンぼけ、というか、なんていうか。
テレビ主導で討論番組なんて作られたら、目も当てられなくなる予感。