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  閃光

 人間の労働! これがおれのいる奈落の底をときどき照らし出す爆発だ。
 「すべては空しくない。科学に、前進!」と現代の「伝道者の書」、つまり「世の中みんな」が叫ぶ。
 だがしかし、悪人と怠け者の死骸が、他の奴らの心の上に倒れてくる… ああ! 急げ、もう少し急げ。あそこに、夜の向こうに、永遠の未来のあの報いが… おれたちはそれを取り逃がしてしまうのか?
 ――おれはあそこで何ができるんだ。おれも労働は知っている。おまけに科学はのろい。祈りは駆け、光明は轟くのに… おれもそのことは良く知っている。分かりきったことだ。おまけにひどく暑い。だれもおれには用がなくなる。おれにはおれの義務がある。おれも自分の義務を放り出して、みんなのように自分の義務を自慢してやるんだ。
 おれの命はすり切れた。さあ、心を偽り、怠惰に暮らそう。おお、情けない! そして、暇をつぶしながら、怪奇な愛と架空の世界を夢見ながら、不平をこぼしながら、世の中の見せかけども、つまりは芸人、乞食、芸術家、悪漢、――おまけに司祭と、けんかをしながら生きていくのだ! 病院のベッドでは、香の香りがあんなに強くよみがえった。聖なる香料の守護者、贖罪司祭、殉教者…
 おれはそこに子供時代の汚れた教育を認める。その次は何だ!… 他の奴らが20歳になるなら、おれも20歳になってやるんだ…
 いや!違う! 今では、おれは死に反抗する! 労働はおれの自尊心には軽すぎる。おれの世の中への嫌悪も短すぎる責め苦だろう。最後の時には、おれは右に、左に、襲いかかってやる…
 その時は、――おお!――哀れな魂よ、おれたちとって永遠が失われるのではないのか!



門司邦雄訳


小林秀雄訳を打ち込もうかとも思ったけれど、安直にコピペしてしまった。
「地獄の季節」というのは小林秀雄、金子光晴の訳。堀口大學だと「地獄の一季」、
この訳者の門司邦雄さんのサイトだと「地獄での一季節」
http://kuniomonji.com/rimbaud/japonais.html
解説付き
http://kuniomonji.com/rimbaud/saison/eclair.html

別の抄訳の有る「IT革命?」というエッセイも面白かった。
http://kuniomonji.com/rimbaud/note/note_001002.htm
このエッセイは、2001年当時の某国首相の「IT革命」宣言を聞いて、インスパイアされたものだそうだ。
最近のライブドア(LD)事件の公判で、元社長、堀江貴文被告に対する検察側の反対尋問を見て、昔呼んだこのエッセイのことを思い出した。

改めてランボーのこの詩を読むと、どことなくホリエモンが語りそうな内容だ w

ワイドショーでの取り上げられ方をみてると、みんなホリエモンが大好きなんだなと思う


堀江公判 17日の被告人質問
(1)http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2739098/detail
(2)http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2739160/detail
(3)http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2739162/detail
(4)http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2739261/detail
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